自宅の解体

建物の老朽化や土地の売却などで、自宅を解体しなければならない事があります。
しかし、自宅を解体する機会というのは、人生でそう何度も訪れるものではありません。

費用はどのくらい掛かるのか、どのような準備をしたら良いのかなど、分からない事もあるでしょう。
そこで今回は、自宅の解体費用の相場や、必要な手続きや注意点について詳しく解説したいと思います。

自宅の解体費用の相場は?

自宅の解体にかかる費用の相場は、建物の大きさや立地条件、構造によっても異なります。
また、依頼する解体業者によっても費用の差があるのです。

一概に「いくら」とは言えませんが、平均的な相場をまとめってみましたので参考にしてみて下さい。

構造 坪単価
木造 25,000円~40,000円
鉄骨造 30,000円~60,000円
RC造 35,000円~70,000円

このように、鉄骨造やRC造は木造と比べて頑丈なため、解体費用も高くなります。
その他、重機の運搬費や、警備員をつけるのかなど、条件によって追加費用が掛かるでしょう。

自宅の解体に必要な届出・手続き

自宅の解体に必要な届出・手続き

自宅を解体するにあたって、必要な届出や手続きがいくつかあります。
注意点なども踏まえて、詳しく見ていきましょう。

ライフラインの停止の手続き

まず、自宅の解体前に忘れてはならないのが、電気やガスなどのライフラインの停止です。
電気は、お住まいの地域を管轄している電力会社に連絡をすれば、停止や解約をする事が出来ます。

ガスについては、プロパンガスならボンベや明細書に記載してある連絡先に、都市ガスならお住まいの地域を管轄しているガス会社に連絡をしましょう。
また、電話やインターネット等の停止も忘れないようにして下さい。

ただし、水道は工事前には止めてはいけません。
解体工事は、粉塵(ふんじん)やほこりが舞うのを防ぐための対策として、水を撒きながら行います。

これを「散水」と言いますが、その際に水道の水が必要なのです。
うっかり止めてしまった場合、散水用の水を別途タンクなどに用意しなければならなくなります。

その場合には余分に費用も掛かりますから、注意が必要なのです。
ライフラインの停止には時間がかかる場合もあります。

少なくとも、工事が始まる1週間前には手続きをしておきましょう。

浄化槽のくみ取り

地域によっては、浄化槽を使用しているお宅もありますよね。
自宅の解体の際には、浄化槽も撤去してしまう事が多いようです。

ですから、撤去工事前に汲み取りをしなければなりません。
こちらも、連絡をしてすぐに業者が来てくれるとは限りませんので、早めに手続きをしておきましょう。

自宅の解体後には滅失登記を

自宅を解体した際には、取り壊してから1ヶ月以内に「建物滅失登記」を行わなければなりません。
「登記」と聞くと、何だか難しい事のように思う人もいるでしょう。

しかし、建物滅失登記は必要書類を揃えて法務局に提出するだけの簡単な登記です。
土地家屋調査士に依頼する事も出来ますが、自分でも簡単に申請が出来ます。

自分で行う場合には、以下の書類が必要になります。

  • 滅失登記申請書
  • 建物滅失証明書
  • 解体業者の印鑑証明書
  • 会社の資格証明書
  • 申請者の印鑑証明書

必要な書類などは、法務局のホームページからダウンロードしたり、郵送で取り寄せる事も可能です。
自分で行いたいという人は一度、法務局に問い合わせてみると良いでしょう。

もしも、滅失登記申請をせずに放っておいた場合には、罰則として10万円以下の過料が課せられます。
ですから、自宅の解体が完了したら、なるべく速やかに滅失登記をしてしまいましょう。

自宅を解体する際の注意点

自宅を解体する際の注意点

自宅を解体する際には、いくつか押さえておきたい注意点もあります。
順番に解説していきましょう。

アスベスト

古い建物の解体で注意しなければならないのが「アスベスト」。
アスベストとは、「石綿」という天然の鉱物繊維の事です。

耐熱性や保温性に優れ、摩擦や酸などにも強いため「奇跡の鉱物」とも呼ばれていました。
1970年~1990年頃まで、車の部品や建材などに多く使用されていたのです。

しかしその後、発がん性など人体への影響がある事が判明し、今では使用が禁止されています。
ですから、1990年代以前に建てられた建物の解体には、注意が必要なのです。

アスベストを含んだ建物の解体は、専門業者が行わなければなりません。
自宅が築30年を超える場合には、見積りの段階でアスベストが含まれていないかをしっかりと調べてもらいましょう。

業者選び

自宅を解体する際の注意点として重要なのが、業者選びです。
数ある解体業者の中には、不当な追加費用を請求したり、産業廃棄物の不法投棄をするような「悪徳業者」も存在します。

ですから、ただ費用が安い、自宅の近くだからと言った安易な理由で業者を決めるのは危険なのです。
信頼できる解体業者を選ぶには、複数の業者から見積りを取り比較する事がポイントと言えます。

幾つもの業者に足を運ぶのが負担だという人は、「一括見積りサイト」などを利用してみましょう。
自宅に居ながら、ネットで簡単に複数の業者の見積りを取る事が出来ます。

この様なサイトでは、登録の際に業者を審査しています。
ですから、悪徳業者に当たるリスクが少ないのも、オススメのポイントなのです。

また、解体後に土地の売却を予定している人もいるでしょう。
実は、解体工事の最終工程である「整地」の仕上がりは、業者によってまちまちです。

キレイに整地された土地の方が高い価格で、早く売却出来る傾向にあるというデータもあります。
ですから、土地の売却に関しても、業者選びは大切なポイントなのです。

近隣への挨拶をしないのはトラブルのもと

自宅を解体する際に忘れてはならないのが、近隣への挨拶です。
解体工事では、騒音や振動、粉塵などご近所に迷惑をかけてしまう事が多くあります。

事前に工事の説明も兼ねて、しっかりと挨拶に伺いましょう。
挨拶や説明を怠ると、近隣住民の不安や不満が募る事があります。

近隣トラブルにも発展し兼ねませんから、注意が必要なのです。

自宅の解体のまとめ

自宅の解体のまとめ

自宅の解体費用は、構造や立地条件、大きさや選ぶ業者によって異なります。
平均的な単価で言えば、1坪あたり25,000円~70,000円ほどが相場のようです。

自宅を解体する前には、ライフラインの停止や浄化槽のくみ取りなどの、手続きも忘れないようにしましょう。
また、アスベストや業者選びなど、注意しなければならない事もあります。

これらのポイントをしっかりと押さえ、安全でスムーズに自宅の解体を行いましょう。