解体工事で大きな問題となるのが「アスベスト」の有無です。
このアスベストという言葉を耳にした事がある人もいるかと思います。
解体する建物にアスベストが含まれているのかどうかによって、解体費用も解体業者選びも変わってくるのです。
しかし、アスベストにはレベルがあり、そのレベルによって解体費用も異なります。
今回は、アスベストのレベルの中でも低いレベル3の建物の解体費用について、詳しくお話しましょう。
Contents
アスベストとは?
そもそも、アスベストとは何なのでしょうか。
アスベストとは、1970年~1990年頃まで建材や車の部品等に多く使われていた物質です。
耐熱性や保温性、絶縁性に優れておりとても重宝されていました。
しかし、その後発ガン性がある事が発覚。
アスベストを吸ってしまうと、肺がんや悪性中皮症という病気を引き起こす事があるのです。
2006年からは使用が禁止になっています。
ですから、アスベストを使っている建物に関しては、専門業者による除去工事が必要なのです。
アスベストの解体費用はレベル1からレベル3で異なる
アスベストにはその使用法によって、1~3までのレベルで分けられます。
解体した際に最も飛散の恐れがあるものが「レベル1」、次いで「レベル2」「レベル3」とされているのです。
アスベストの具体的なレベルは以下の様に分けられます。
レベル1 | 吹き付け材 |
レベル2 | 保温材 結露防止材 断熱材 耐火被覆材 |
レベル3 | 成形板 |
アスベストレベル3ってどういう事?
アスベストレベル3とは、アスベスト含有成形板を指します。
耐熱性、耐久性に優れ、建築物の内装や外装、屋根などに幅広く使用されてきました。
アスベストの危険性は、空気中に飛散したものを吸い込む事で十数年~数十年後に肺がんなどの病を患う事。
アスベスト含有成形板は、解体前の通常の状態ではほとんど飛散しないので比較的安全という事でレベル3とされています。
アスベストレベル3の解体費用の相場
アスベストレベル3の解体費用は、1㎡当たり約3,000円が相場とされています。
レベル1や2に比べて、解体に手間がかからないため費用も抑えられるでしょう。
アスベストレベル3以外の解体費用の相場
アスベストレベル1や2の解体費用は、レベル3に比べると高くなっています。
アスベストレベル1は、著しく飛散の恐れがあるものです。
ですから、除去するのにかなりの手間がかかります。
そのため、解体費用の相場も高く1㎡あたり15,000円~85,000円にもなるのです。
レベル2は、レベル1に次いで飛散の恐れがある状態。
解体費用の相場は、1㎡あたり10,000円~60,000円ほどです。
アスベストはレベル3でも解体費用をかけて安全に除去しよう
アスベストレベル1と2は、特定建築材料となっており解体の際に届け出が必要です。
しかし、レベル3に関しては届け出の義務は特にありません。
ただし、だからと言ってレベル3のアスベストが100%安全という訳ではないのです。
アスベスト含有成形板の粉砕などの際に、アスベスト繊維が飛散する恐れは十分にあります。
ですから、アスベストレベル3であっても専門業者による正しい解体方法による除去をしましょう。
アスベストレベル3の解体費用を抑えるには?
アスベストが含まれた建物は、その分解体費用が高くなります。
しかし、その相場の幅は大きく業者によっても差があるのです。
アスベストレベル3の建物の解体費用を抑えるポイントは、事前に複数の業者から見積もりを取る事でしょう。
内容も含め、いくつかの見積もりを見比べる事で、より安く優良な業者を見極める事が出来るのです。
また、アスベストレベル3の解体に関しては、届け出が必要ないため中には乱雑な作業を行う業者もいると言われています。
アスベストの飛散は近隣住民の健康被害を招くかもしれない重大な事です。
レベル3であってもしっかりと除去工事を行ってくれる業者を見極める為にも、いくつかの見積もりを取る事は有効でしょう。
アスベストレベル3の解体費用のまとめ
アスベストレベル3とは、アスベストの飛散が比較的少ない成形板の事を指します。
解体費用の相場は、レベル1や2に比べてかなり抑えられ、1㎡あたり3,000円ほど。
これは、解体した際のアスベストの飛散の恐れが少ないため、解体に手間がさほどかからないからです。
しかし、だからと言って乱雑に解体をしても問題がないと言う訳ではありません。
アスベストレベルが3であっても、しっかりと安全に除去工事を行ってくれる業者を選ふ事が重要です。
事前に複数の業者から見積もりを取る事で、信頼出来る業者を選ぶ事ができ費用も抑えられるでしょう。