解体工事は、安全に行う事が最も重要といっても過言ではありません。
しかし、過去には業者の安全管理のずさんさによって、重大な事故に発展してしまった事例もあるのです。
もしも自分の所有する建物の解体工事で事故が起こってしまったら、後悔しきれないでしょう。
解体工事での安全管理の問題点とは、一体どのようなものなのでしょうか。
どんな対策を行えば避ける事が出来るのか、詳しく解説してきましょう。
Contents
解体工事の安全管理に問題があるとどんな危険がある?
解体工事での安全管理に問題があった場合、どんな危険性が考えられるのでしょうか。
実際に過去に事例のあった事をまとめてみました。
解体工事の安全管理を怠ると近隣の建物を破損させる
工事現場での安全管理が行き届いていない場合、重機などにより誤って近隣の建物やフェンスなどを破損させてしまう事があります。
そうなると損害賠償やご近所トラブルにも繋がりかねませんから、業者だけの問題では済みません。
建物だけではなく住民にまで被害が及ぶケースもあります。
解体工事の安全管理を怠ると足場からの転落事故を招く
足場の強度不足などが原因で起こるのが、作業員の転落事故です。
また、作業員の過労によって引き起こされるケースもありますから、職場における環境というのも重要な安全管理の一つと言えます。
解体工事の安全管理を怠ると重機の転倒や衝突に繋がる
解体工事では、大きく操作の難しい重機を使用します。
作業員の安全管理の意識が低いと、重機の転倒や衝突を招く事があるのです。
公道で一般の車両と衝突してしまった事例もあります。
関係のない通行人などを巻き込んでしまう恐れもありますから、危険極まりない事だと言えるでしょう。
解体工事の安全管理を怠ってアスベストを飛散させる
知らない間に多くの人に被害を与えてしまうのが、アスベストでしょう。
アスベストとは、1970年~1990年頃まで建材や車の部品等に多く使われていた物質です。
耐熱性や保温性などに優れており、とても重宝されていましたがその後発ガン性がある事が発覚。
空気中に舞うアスベストを吸ってしまうと、肺がんや悪性中皮症という病気を引き起こす事があるのです。
2006年からは使用が禁止になっていますが、今問題になっているのがアスベストを含む建物の解体工事。
アスベストを含んでいる建物は、専門業者による除去工事が必要になります。
しかし、無理なコストダウンのために、必要な作業を行わない悪徳業者もいるのです。
アスベストは人健康を害する物。
もしも、解体予定の建物にアスベストが含まれている場合には、しっかりと規則に沿って除去をしてもらって下さい。
業者が行うべき解体工事の安全管理対策とは?
解体業者が行うべき解体工事の安全管理対策には、足場や養生シートの正しい設置、現状把握、安全確認など様々なものがあります。
中には、独自の安全管理対策を設けている業者もあるようです。
解体工事を行うにあたって、国もしっかりと法律を定めています。
詳しくみていきましょう。
国が定めている解体工事の安全管理とは?
工事現場では、法律や省令によって安全管理に努める事が定められています。
いくつかありますので、順番に見ていきましょう。
労働安全衛生法
解体工事の安全管理について、国が定めている法律として労働安全衛生法が挙げられます。
「労働基準法と相まって、労働災害の防止のための危害防止基準の確率、責任体制の明確化及び自主活動の促進の措置を講ずるなどその防止に関する総合的計画的な対策を推進する事により職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進する事を目的」(第一章総則 第一条)
上記の事を目的とした法律です。
本来解体業者はこの法律を守って、安全に工事を進めなければなりません。
労働安全衛生規則
厚生労働省が「労働安全衛生法」に基づき制定した規則が労働安全衛生規則です。
労働環境の安全と衛生などを目的とし、機械や危険物・アスベストなどの有害物の規則などについても規定されています。
国土交通省のガイドライン
静岡県で起きた解体工事の重大事故を受け、国土交通省は建設業者に向けたガイドラインを発表しました。
解体工事での安全管理対策として、以下の留意点を挙げています。
・解体工事の途中での想定外の問題発生時は、工事を中断し計画の修正を検討する事
・建築物外周が張り出している建築物・カーテンウォール等の外壁工事の際の安全への配慮
・増改築部分や異なる構造の接合部の解体工事については、特に配慮を行う事
・大規模な建築物の解体工事への配慮
・建築物の設計図の保存・継承
解体工事の安全管理を怠らない信頼出来る業者を選ぼう
解体工事での事故などを防止するためには、安全管理対策を怠らずしっかりと作業を行ってくれる業者を選ぶ事が重要です。
そのためは、事前に複数の業者から見積もりを取る事をオススメします。
一括で数社の見積もりが取れる見積もりサイトなどを利用するのも良いでしょう。
良質な見積もりサイトでは、登録の時点で独自の基準により業者をふるいにかけています。
ですから、悪徳業者と呼ばれるような業者は登録していない可能性が高いのです。
また、業者同士を競わせる事で、解体費用を抑えられる可能性も高いでしょう。
解体工事の安全管理のまとめ
解体工事での安全管理を怠ると、人の命に関わるような重大な事故に繫がってしまう事もあります。
中には、自分の都合のために安全管理を怠る悪徳業者も存在するのです。
国が定めている法律やガイドラインをしっかりと守って、安全に作業を行ってくれる信頼出来る業者に依頼しましょう。
悪徳業者を避け、安全な業者を選ぶためには、一度に付k負数の業者から見積もりを取るのがオススメです。
是非、良質な見積もりサイトなどを利用してみましょう。