建物の解体工事をする際には、どうしても避けられないのが騒音や振動です。
しかし、何日も続く騒音は、近隣の住民からすれば迷惑な場合も多いもの。
苦情や近隣トラブルへと発展してしまうケースもあるのです。
実際に、解体工事での騒音苦情はどれくらいあるのでしょうか。
また、トラブルへと発展しないためにはどうしたら良いのか、詳しくお話しましょう。
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解体工事の騒音の苦情ってどれくらいあるの?
騒音に関する苦情には、航空機や飲食店等の音響機器、工場、道路や鉄道など様々なものが挙げられます。
中でも建設工事の際の騒音苦情件数は多くを占めており、全体の約36%にも及ぶようです。
解体工事に関する騒音も建設工事に含まれますから、苦情の件数はかなり多いと言えます。
解体工事の騒音苦情は警察や役所は対応する?
解体工事の騒音に関する苦情は、警察や役所に訴える人が多いようです。
しかし、実際には警察等が対応するケースとしないケースが存在します。
工事の騒音苦情で警察や役所が対応しないケース
解体工事の騒音に関しての苦情が警察や役所に連絡が入った場合、一度は現場に来るでしょう。
そして、現場を確認し問題があるかどうかを確認します。
しかし、ほとんどの場合は法的には問題が無く、工事をストップさせるケースは少ないようです。
とは言え、実際にご近所に迷惑をかけている事もあります。
もしもそのような話が耳に入った場合は、依頼主として丁寧に対応する事が大切でしょう。
深夜や早朝工事の騒音苦情は警察が対応する事がある
多くの場合は問題にはならない解体工事の騒音ですが、中には警察が対応する場合もあります。
建設工事の多くは「騒音規制法」という法律によって、騒音の大きさや作業時間、作業期間等の規制が行われているのです。
例えば、夜中や早朝などの工事や、規制よりも大きな騒音を立てている場合には警察や役所によって工事がストップするケースもあります。
中には、訴えられ賠償金を支払わなくてはならない事もあるのです。
苦情で訴えられる程の解体工事の騒音って?
解体工事の騒音に対する苦情の中でも、訴えられる程のケースとは具体的にどのような場合を指すのでしょうか。
工事の騒音基準には規定がある
先ほど少しお話しましたが、建設工事として行われる作業のうち、著しい騒音・振動を発生させる作業に関して、法律で規制されています。
しかし、その内容は自治体によって異なるのです。
例えば、東京都の場合は作業内容ごとに80~85デシベル以下である事が定められています。
また、自治体によっては、時間帯や地域によって細かく規制されている所もあるのです。
この法律上の規制を著しく上回っている場合には、実際に賠償請求の対象になったケースもあります。
解体工事で騒音苦情を避けるために出来る事は?
解体工事において、避けられない騒音。
苦情や近隣トラブルを避けるためのポイントは次の通りです。
- 事前に近隣への挨拶・説明をする
- 規制基準を守って工事を行う業者を選ぶ
- 事前に規制基準を自治体に確認しておく
やはり、近隣への説明や挨拶は欠かせません。
また、法的な規制基準をしっかりと守って工事をしてくれる業者に依頼する事も重要なポイント。
当たり前の事だと思うかもしれませんが、中には工期の遅れなどを取り戻そうと規定外の時間に作業を行う業者もいるのです。
信頼出来る業者を見極めるためには、複数の業者に見積もりを依頼して比べましょう。
また、そのような業者を見積もりの段階で見極めるためにも、規制基準に関して事前に自治体に確認をしておく事をオススメします。
解体工事の騒音苦情のまとめ
家などの解体工事を行う際に、騒音や振動が発生する事は避けられません。
しかし、実際に騒音に関する苦情の多くは建設工事による物なのです。
大きなトラブルに繋がらないためには、お住まいの自治体が設ける規制基準を知る事と、信頼出来る業者選び。
そして、事前にしっかりとご近所への挨拶や説明を行いましょう。